2003~2020年度の川崎医科大学衛生学の記録 ➡ その後はウェブ版「雲心月性」です。
川崎医科大学 同窓会報 平成平成21年9月号 
2009年10月4日
長い梅雨が通り過ぎても・・・
副会長 6期生 大槻剛巳
川崎医科大学衛生学
原稿のご依頼を受けキーを叩いている今は,吉備路では長く湿った梅雨がまだ続いています。多くの集中豪雨の報道が,政局の話題にも増してトップニュースで伝えられている現状に,地球温暖化はもとより環境医学の授業の中で,オゾンホールの問題や酸性雨なども講義をしている身としては,毎年記録を更新していく様な暑さから一転,いつまでも梅雨前線が居残り続けている状況も,何かしらの地球環境の変化かと思うと,どこか小さなエコでもしないとならないかと迫られるような感覚で,大学の居室のエアコンを切ってみたりもしています。

さて,今年度から川崎医科大学同窓会の副会長を拝命いたしました。改めて自己紹介をさせていただきます。

大学では6期生(ちなみに附属高校出身で高校は3期生です)です。現在は川崎医科大学衛生学で教授職に就かせて頂いております。卒業と同時に川崎医科大学附属病院の内科研修を開始,その後八幡義人先生が教授をなさっていました血液内科に入局いたしました。2年のシニアレジデント,4年間の大学院,再び臨床復帰で2年間シニアの後,講師を1年間務めさせて頂きました。その後,ミネソタ大学に14か月,米国内で移動してNIH(米国国立衛生研究所)に留学いたしました。アメリカ生活が3年半になる頃,どこかの研究所で研究を継続できるような日本への復帰先をそろそろ考えないと,と思っていた矢先本学衛生学の植木絢子教授からお誘いを受けました。40歳を前にして研究テーマを変更する不安はありましたが,大学院・留学期間中に,臨床も魅力があるけれど研究生活にどっぷり浸るというのは自分の性質に合っているのではないかなぁ? と漠然と思っていましたので,それが母校であれば問題はないだろうと思って,1996年4月から衛生学に復帰させていただきました。

衛生学では,植木教授が「珪酸の免疫影響」をテーマに研究をされていましたので私もその仕事の一端に仲間入りさせて頂きました。2003年に昇進させて頂いた後も,教室には優秀な人材が入ってきてくれて,大学院生として卒業生の林先生が皮膚科から来られ,現在は本当に頑張って研究しております。2005年にいわゆるクボタショックでアスベスト問題がクローズアップされてからは,2006年度からの科学技術振興調整費重要課題解決型研究「アスベスト関連疾患への総括的取り組み」班の代表も務めさせていただいております。

さて,同窓会ですが2003年に教授に就任させていただいてからは代議員・幹事として活動させていただいてきました。と申しましても,まぁ学内情報をお伝えする程度しか出来ていませんでしたが,今年度からは大学の方でも卒業生の原田教授(植木学長時代からご就任されてらっしゃいました),杉原教授とご一緒に学長補佐役を仰せつかり,毎週の運営委員会をこなしております。こういう立場で同窓会と大学との何らかの明日に架ける橋(そういえばS&Gが7/10にコンサートで来日しましたね)になればと思っております。

長い梅雨が通り過ぎても年ごとに更新される異常気象はどのような姿を見せるのか,予想もつかなくなってきています。しかし人としてそれぞれの立場で精一杯努力することは,同窓会会員の皆様,今後とも何卒よろしくご支援,ご鞭撻のほど,お願いいたします。